第8章 それぞれの過去
もう一人の子は確か・・
毎日のように暴力にあっていた。
何の前触れもなくね・・
いきなり優しかった両親が殴ってきて蹴ってきて。
そこで出来たアザのせいで学校でも孤立。
挙げ句の果てにはいじめられる始末。
その子から笑顔は消えていった__
毎日のように増えていく怪我 アザ
近所の人達も怪しんでいた。
でも警察に通報したりはしなかった。
なぜならその子の両親は
その子が住んでた町の権力者。
警察を脅せば誰が通報したかも
すぐ分かる程の権力者だったから。
春と夏の夜は屋根裏部屋に閉じ込められて
秋と冬の夜は半袖の服を着せられ外に放置。
冬の夜ブラブラしている所を
警察に保護されて助かったってさ。
今でも時々その時の恐怖がよみがえって
なかなか笑うことができないんだって。