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《イケメン戦国》初恋〜運命の赤い糸〜

第11章 〜決意〜


その日の夜
桜奈と夕餉まで取り
ほぼ丸一日、桜奈を独り占め
できて、大満足だった栞。
(はっー、楽しかった。でもやっぱり
悩んでるのはバレちゃってたな・・ははっ・・)

栞は、ある決意を固めていた。
自室に戻ると、現代で使っていた
バッグを取り出した。
(信長様に、本当の事を打ち明けよう!)
そう思いながら、未来から来たと
信じてもらえそうな品物を選んでいた。

(スマホが、やっぱり一番驚くかな
あとは・・・手帳に、ボールペン、お化粧品
お財布とあと観光パンフレット、ハンカチに
ティッシュ、お家の鍵に、あっ鍵の
キーホルダーも珍しいかも・・・)と
バッグの中身を次々と順に確認した。

栞はもう、自分では決められなかった。
(自分のことなのに、自分で決められない
のは情けないけど、他に良い考えなんて
浮かばないしな・・・)

いくら信長と恋仲になった
とは言え、結婚は一生のこと。
誰よりも自分が愛され、誰よりも
必要とされている確信を自分が
持てなければ、自分の生きていた
時代と全く違うこの時代で
生きていく覚悟など持てなかった。

それに、栞には自信もなかった。
(桜奈さんは、ああ言ってくれたけど
これから先、何の知識もない、身のこなしも
ままならない私が、信長様の隣にいても
信長様の足手まといになるかも知れない。
もしそれが、信長様の成し遂げたいことの
邪魔になったりしたら・・・
そんな事になったら、私は私を許せなくなる。
きっと一生後悔する。
歴史にその名を残す程の人だもん。
そんな人の側に居るなんて未だに現実感ないよ。
でも、それでも、もし、信長様が私でなければ
って言ってくれるのなら、私が必要だって
言ってくれるなら、一生を賭けて
死にものぐるいで頑張ってみせる!)

そう決意し、自分の先行きを
信長の想いに託す事にした。
信長に自分は本当に愛されているのかを
試すように。

必要と言ってくれるなら残る。
そうでないなら去る。

そう決めた。必要と言って欲しいと
心のどこかで期待しながら・・・。

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