第2章 銀色のカラス
この世界には海賊、海軍等様々な存在がいる。
彼らが互いの動きを把握する為に必要なのが情報である。
そんな情報を売ることを生業にしている者を情報屋と言う。
その中で特別な情報屋がいる。
1人の頭に海軍、海賊含め全ての情報を有している情報屋。
全世界の中でもたった一人しかいない。
コードネーム、シルバークロウ【銀色のカラス】
シルバークロウが持つ情報には国一つ滅んでもおかしくない情報もあると噂される。
今日も、その情報屋を求めて1組の海賊がとある島に上陸していた。
「本当にここにいるんスかキャプテーン」
島に上陸した海賊団の一人が目の前を歩く自身の船長にそう投げかける。
「さぁな、奴は神出鬼没と聞く。いない可能性の方が高い」
「マジすか…」
こんなやり取りをしている海賊団。
彼らは北の海出身の“死の外科医”トラファルガー・ローが率いるハートの海賊団である。
超新星と呼ばれる彼らはとある人物を探し、島に上陸していた。
「世界一の情報屋、シルバークロウ…」
世界に存在する情報屋の中で鳥の名前を持つ情報屋の持つ情報は重要な情報も多く、平気で海賊や海軍の艦隊が複数潰されるものもあるらしい。
鳥の名前を持つ情報屋をオルニスと言われている。
その中で、彼らが求めるのは世界で一人しかいない情報屋。
それがシルバークロウなのだ。