第6章 心が見せたもの
前回の島を出て約2週間。
ハートの海賊団は次の島に到着したのだが…
「いやぁまさか無人島だったとは…」
その島は誰も住まない無人島だった。
「シャチ、ペンギンは船の点検、残りは調達できる食材は調達してこい。終わったら各自自由行動。俺は部屋で調べ物をする」
「「「アイアイ船長(キャプテン)」」」
ローの一声でクルーが各々の場所に移動し、船の前にはローとリオのみになる。
「えっと…私は?」
「好きにしろ」
ローはそれだけ言って船へと戻ってしまった。
(好きに…ねぇ)
リオは辺りを見渡しながら砂浜を歩いて行く。
(暇だからお魚でも取りますか)
リオは海に向かって手をかざす。
「ポイス」
その一言で海からポコポコと球体の様なものが何個も浮かび、リオのそばに寄ってくる。
数個ある球体の中には数十匹の魚が泳いでいた。
リオは能力でもう一つ水の球体を作るとその中にすべての魚を入れる。
「もうちょいほしい…」
その言葉と魚を何回も繰り返し、気づいた時には球体の中に大量の魚が入っていた。
「……よし、干物を作ろう」
そう意気込み、球体を運びながらリオは船内に戻りキッチンで干物作りに励んだ。