第4章 情報を求めて
「島だー!」
あの一件から数日。ハートの海賊団一行は小さな島に上陸した。
調達等は大きい島で行う予定の為、船番を残したクルーそれぞれが島の散策をする。
リオは黒いシャツとショーパンに黒いブーツを身に着け、サングラスを掛けた姿。本業である情報屋として情報収集に行こうとしたが、気づけばローが一緒についてきていた。
「……トラファルガー、今本業中なんだけど」
「気にするな」
気にするわ!と突っ込みたい言葉を飲み込み、島の人間を観察していく。
(地元民ばかりか…)
情報を収集出来そうな人物がいないのかうーんと考え込んでいると下の方でくいくいとズボンの裾を引っ張られる感覚があった。
リオが視線を下に向けると花を入れた籠をもった女の子がいた。
「お花はいりませんか?」
「……うん。じゃあ買おうかな」
女の子の目線に合わせるようにしゃがむといくら?と聞く。
女の子は嬉しそうに値段を言うと籠から小さな花束を差し出す。
リオは何か封筒の様な物を渡すと花束を受け取る。
「ん。大切にするね」
ニコリと笑ってそう言うと女の子は走っていった。
「うちに飾るのか、それ」
ローはリオが買った小さな花束を見る。
「飾るけど…本当の目的はこっち」
リオが花束に手を入れると小さな紙と取り出してローに見せる。