第23章 みんなで息抜き
「もしもし」
『俺だ。今いいか?』
「いいよ、どうしたの?」
電話の主はクレイン。
自分以外で行われていた話し合いで何かあったのか、リオがそう思っていると
『候補が決まった。この島に滞在しているから明日会う事になった』
まさか自分不在時に決まるとは…。
しかも島に滞在中というベストタイミング。
どんな人が候補者なのか
この場で聞きたいが自分達とは言え、軽率に聞くのもどうかと考えたリオは聞きたい気持ちを抑えた。
「了解。じゃあ明日は話し合い行くね。今日はありがとう」
『気にするな。では明日』
クレインはそう言うと通話が切れた。
「見つかったみたいだな」
「候補だけどね。明日会ってみて…じゃないかなぁ。とりあえず見つかっただけでも良かった」
リオは新しくもらったカクテルを飲みながら左手首にあるブレスを見る。
(見つかりそうよ、あなたの後釜)
紅く光る石を見てリオは微笑んだ。