第23章 みんなで息抜き
「リオ~!今日はいっぱい遊ぼうね!!」
リオとローの目の前にあるのは大きなプール。
20人入っても十分ゆとりのあるものでこのホテル、最上階の1階下の階層にあるこのホテル自慢のプールだ。
島一番のリゾートホテル。
通常であれば一泊の値段も中々なものだが、そこは世界を相手にする情報屋のおかげかここでかかるお金はハートの海賊団に請求が入らない。
貸し切りにしているフロアは各クルー全員分の部屋だけではなくプールにカジノ、レストランにバー、運動場にジムもあり映画館やなぜか図書館まで1フロアに完備されておりホテルの外に出なくても不自由ない生活を送れている。
急遽1日休みをもらったリオ。
今は黒地に白いハートが描かれたバンドゥビキニに白の半袖のパーカーを着て同じく海パンに素肌にパーカーを着たローと一緒にプールサイドに立っていた。
ちなみに傷を隠す右腕は誰がいつの間に用意していたのか撥水性に優れている布地の物が付けられている。
「改めて感じた…ここの宿泊費、いくらか想像したくない…やばいよこれ…」
「俺達の金じゃねぇから気にするな。今日は一日遊べ」
ローの言葉に頷くとリオはパーカーを脱いでプールへ歩みを
進め、能力を使って水面を歩いて行く。
「すげぇリオ!そんなこともできんのか!?」
「短い時間だけね。あと海の上では出来ないかな」
水面に浮かんでいた浮き輪に辿り着くと穴の中に座るようにし、プールに浮かぶ。
「力抜けてない?大丈夫?」
「うん。やばそうなら声かけるよ」
リオはそう言うと手をかざし、能力で水の玉を浮かばせると近くにいたシャチの顔にぶつける。
「ぶっ!やったな~…」
「ベポ!シャチから逃げろー!」
「アイアイ!」
きゃー!と楽しそうにベポに浮き輪を押されながらシャチから逃げるリオを見て、ローはプールサイドに設置されていたビーチチェアーに座ると持ってきていた本を読み始める。
本を読みながらリオを含めたクルー達の楽しげな声を聴く。