第22章 オルニスが集う地へ
「よし、行きましょう」
リオがそう言って窓から離れ歩き出すとローもその隣を歩きだす。
最上階からエレベーターで1階に向かう。
1階に着くとリオはクレインから言われた場所を思い出しながら目的の場所へ向かっていく。
その場所はホテル一番奥の部屋。
リオがそのドアを開けると大広間があり、その中心に大きなテーブルと椅子が7つ。
「シルバークロウ様、お待ちしておりました。お連れ様は外かお部屋でお待ちください」
入口でリオにお辞儀をする男にリオは会釈するとローを見る。
「じゃあ行ってくるね」
「あぁ」
リオはローに見送られて大広間に入り、中央のテーブルへ歩いて行く。
「君がここに来るのは初めてだね。シルバーちゃん」
椅子に座っていたスワローがニコニコしながらリオを見る。
「そもそも我々がここに集まる事が約20年ぶりだ、初めて来る者がいてもおかしくない。相変わらず外見が変わらないなお前は…」
ラークが笑っているスワローを見ながらそう言う。
「20年前って事はまだ師匠からスワロー引き継いですぐだし。人を年寄りみたいに言わないでよー」
「それでも40近いだろ…化け物かよ」
「うるさいなぁ…あ、そういえば君もここ初めてだね、アウル」
「うるせぇ」
スワローの言葉にアウルは目を逸らし、リオを見る。
「よぉ、久しぶりだな。お前の席はクレインの隣だとよ」
「そう、ありがとう」
リオはクレインを見つけると隣にある椅子に腰かける。
6つの席にそれぞれ正装したオルニスが座り、向かい合い全員の顔が見えるようになっている。
「じゃあ始めようか…スワローの事と新しいオルニスの選出について」