第22章 オルニスが集う地へ
1週間後、ハートの海賊団はクレインを乗せたままある島に停泊していた。
新世界の中でも有数のリゾート地。
そして情報屋が多く集まるアオス島。
オルニスを始め、世界各地の情報屋が集まると航海している人間の中でも非常に有名な島。
リオは師匠とは着た事は会ったが自身がシルバークロウになってからこの島に立ち寄った事は無かった。
今回、リオを除いたオルニスがアオス島にある一番大きいリゾートホテルの最上階とその1つ下の階を貸し切った。
貸し切った場所は外へ買い物に出ない限りは食事も娯楽も全て整った空間。
海賊であるハートの海賊団やリオへオルニスである彼らの配慮。
それはこれから行われる事が情報屋シルバークロウであるリオにとって重要な事だからだ。
ホテル最上階。スイートルーム。
リオは窓から見える景色を見ていた。
「リオ、準備出来たのか?」
別室にいたローが窓の前にいるリオに声をかける。
リオはいつものカジュアルな格好ではなく、オープンショルダーに裾から太ももにかけてスリットが入っている黒のドレス。右腕は肩から手の甲下まで覆う事が出来るカバーを身に着付けていた。
「えぇ。こんな事がなければとても楽しいバカンスになるのにね」
「仕方ねぇだろ。あいつらは楽しそうにしているらしいけどな」
2人を除いたクルー達は簡単な事情は知っているが、豪華なホテルに興奮しそれぞれ楽しんでいるらしい。
「まさか…スパローが自首するとはね…」