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Silver crow【ONE PIECE】

第20章 彼女が眠る地へ


3日後、スパローはポーラタング号の前に現れた。
ローはスパローが来た事をベポから聞くとリオを腕に抱き上げる。

「リオ、辛かったらすぐ言え」
「うん。ありがとう…」

右腕はギプスで固め多少の衝撃でも傷に響かないようにし、何があってもいいようにローが肩にかけるカバンには医療道具を詰めてある。
ちなみにカバンはペンギンたちに無理矢理持たされたものだ。
ついでにリオの願いである物も鞄に入れていた。

「スパローお待たせ」
「あぁ、随分顔色が良くなったな」
「ん。じゃあ行くよー」

リオはローの腕の中で行く方向を指示し始める。
指示した場所は森がある方向で島の山の中を歩いて行く。

「傷は大丈夫かリオ」
「大丈夫。疲れたら言ってね」
「お前一人抱えて疲れるようなやわな鍛え方してねぇよ」

右腕全体に大きな怪我を抱えるリオを気遣いつつ、2人は山の中を歩いて行く。
しばらく歩くと開けた場所に辿り着き、そこは海が見える野原で花が咲いていた。

「ロー、ここからは歩かせて」
「……わかった。無理はするな」

ローはリオを下ろすとリオは野原の中を歩いて行く。
少し歩いた後、ある花の元で座り込み地面に埋め込まれたようにあった平たい石を見つける。

「スパロー、こっちに来て」

リオの言葉にスパローは野原の中を歩きだし、リオの隣に座る。
それを見たリオは地面にある平たい石を撫でる。

「本当はお墓にしたかったんだけど、誰かに壊されたくなかったから墓石代わりにクレインがこの石を置いたの。この下に…眠ってるわ」
「あいつがここに…」

スパローは先代が眠っている場所を撫でると腕を地面につけ、うずくまる。それを見たリオはローを呼ぶ。
ローもリオの隣に向かい、隣に立つとその場に膝を着いた。

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