第3章 お支払いという名の航海
情報の売買の為、ハートの海賊団の船に乗り込んだリオ。
何か自分のものになる情報があればと思っていたのだが…
「……」
目の前にある食事に少し固まっていた。
大量のチャーハンに焼いただけの大量の肉。
野菜っ気無しの男料理。
「食わねぇのか」
ハートの海賊団クルーはその料理を食べながら、料理に手をつけないリオにそう投げかける。ちなみに船長であるローは不在だ。
「いや…食べるけど…毎回こんなご飯なの…?」
「まぁ、レパートリー少ないしなぁ」
「正直腹に入れば…」
クルーの言葉に頭を抱えるリオ。
(トラファルガーって医者じゃないの…?こんな栄養偏った食事は…)
とりあえず目の前にある食事に手をつけよう。
リオはチャーハンを一口掬い、口に入れる。
(油っぽい…この中も野菜よりは肉多めだし…ちょっとこれは船乗りとして不味いなぁ)
自身のこれからの栄養管理が心配になる。
「……明日の朝は私が作るわ」
「「「!!??」」」
リオの言葉にクルーは全員一斉にリオを見る。
「い、いいのか…!」
「こんなご飯じゃ私の栄養管理が危ういわ。あとで好き嫌い教えて」
リオはそれだけ言うと油っぽいチャーハンを口に運んだ。
(((女子のご飯…!!)))
久しぶりの女性のご飯にクルー達が楽しみで明朝、全員が早起きだったそうな。