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Silver crow【ONE PIECE】

第16章 恋慕と葛藤


「……という事…です…」
「なるほど。つまり他の男と一度寝た事があると?」
「す、すみません…」

実は一度では無いのだが、ローの表情とオーラが怖くてそれ以上言えない。
思わず謝罪したのだが、ローはため息をつくとリオの頭を撫でる。

「謝るな。お前の身体を知っている奴がいるのは気に食わないがココを知ってる奴はいないんだな?」

ローはリオの唇を指でなぞりながらそう尋ね、リオはコクンと頷く。

「キスだけはいつか現れる“本当に好きな人”にだけって決めてたの。出会わなければ一生する気無かったわ」

リオのその言葉にローは思わず笑ってしまう。

「な、何かおかしい…?」
「いや…思ったよりも純情だなと思っただけだ。じゃあ…ココは俺がもらう」

ローはそう言うとリオに再度顔を近づけ、今度はリオも止めず静かに目を閉じた。


そして唇同士が触れ、ローはリオの唇の感触を楽しむように角度を変えていく。
キスに慣れていないリオはローの服を握り、ローに身を委ねる。
しばらく触れるだけのキスをした後、ローは離れていった。

「初めての感想はどうだ」
「……うん。ローって唇柔らかいんだね」

リオのストレートな回答にローはフッと笑うとリオを抱きしめてベッドに横になる。

「このまま抱きたいが今日はお前の休養日だ。添い寝で我慢してやる」
「ふふふ…子守唄でも歌いましょうか?」
「いらねぇ。このまま抱き枕になっていろ」
「はいはい」

互いの顔が近いまま笑いながら話し、最後にもう一度キスをすると眠りに着いた。
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