第15章 訪れた島の平穏と母の面影
その日の夜。
自由になったシャインアイランドは宴が繰り広げられていた。
ローはその様子を見ていたが、ふとリオがいない事に気づき立ち上がる。
「リオ様なら王宮ですよ」
ふと背後から声が聞こえ、振り返ると女中が優しく微笑んでいた。
「お母様のお墓参りに行くと言っていました」
「なぜこんな夜に…」
「行けばわかります。貴方も行ってあげてください」
女中は墓までの道を教え、ローはその道通りに歩いて行く。
王宮に着くと建物内には入らず、建物を囲っている庭の中を歩いて行く。
『庭を歩くと丁度建物の真裏に奥へ続く道が続いてます。リオ様はその先におります』
その通りに歩いて行くと丁度裏手に小さな小道があり、奥の道は暗かった。
「一人でこんな道を行ったのか…」
ローはその道を歩いて行く。道は木々で覆われているのか暗く足元も決して良くなかった。
しばらく歩くと道の先が光っており出口が見える。ローが出口に辿り着くと目の前の広がる光景に言葉を失った。