第11章 再会と初めまして同盟さん
次の日、麦わらの一味と別れた一行は潜水し航海をしていた。
リオはクルーの昼食と夕食の仕込みの為、キッチンに立っていた。
(昼食はパスタ、ローはいつも通りおにぎりにして…夕食は和食かな。昨日宴でかなり飲み食いしてるから…)
もはやコック並にクルーの身体状況や栄養バランスを計算しメニューを考えていく。
(そういえば故郷までの航路って知らないんだよなぁ…)
故郷で師匠に拾われ、しばらく新世界を旅した後はすぐに大いなる航路前半に移動したため、新世界から故郷まで航路は知らない。
師匠が死んだときも新世界にいたが、クレインの配慮ですぐに新世界を出ていた。
赤髪海賊団で修業していた時も故郷らしき場所には行かなかったのでどの位置に島があるかも知らない…否、幼い頃の記憶でも島の名前は憶えている。
知ろうと思えば職業柄、いくらでも情報を探して買う事は出来た。
知る事は出来たけどあえて知ろうとしなかった。
出来なかったのはあの時の記憶がまだ自分を支配しているせいなのか…わからない。
行かなくて済むなら行きたくないと思っていた。
二度と、あの人達に関わりたくない。
(まぁ…次の島が故郷だったら…それはそれですごいよね)
それはないかと思いながらも食材をどんどん切っていく。
この時、リオは自分の考えが見事に的中するとは思ってもいなかった。