第19章 嵐、代表?(A)
「ふっ。いやいや。いい仲間がいるってだけで、あんたがどんな人間かはわかる。今日もこうして、ワザワザここまで足を運んでくれた」
「…お父さん…」
確かに俺、今回の事件、全然活躍はしてない。
でも
…ノリが一番合ったかな、お父さんと。だってすげー楽しかったもん。初対面なのに、短い時間だったのに、最後二人で肩叩いて爆笑してたよ。『あんたみたいな息子なら大歓迎だ!』って(笑)。
遥ちゃん、こんなあったかいお父さんに育ててもらったんだ。だから、だよね。なんかいい子だよねって思うの。
リーダーからも聞いたけど、結構ヤバイ仕事してたみたいだけど…きっと葛藤とかあったんだろうな。もう辞めたんだよね、確か。借金のこと落ち着いたらしいし。
でも、ぶっちゃけ俺、夜の方の店にも行ってみたかったかも。お客さんが多かったっていうのだって、きっと遥ちゃんが自然に人をひきつけるからだと思うんだよね。…あ。その、もちろん、お持ち帰り?はしませんよ?逆に送り届けますよ、紳士らしく!やましい気持ちでってんじゃなくて、こう、ただ一緒に楽しくお酒飲んだりおしゃべりしたり、もっとしたいなーって…。
ていうか。
ぶっちゃけ遥ちゃん、手ごわいと思う。だってさ。このお父さんがバックにいるんだよ?今はちょっと弱気なんだろうけど…てか、弱気でこのレベルよ?全快したらもう…一発じゃ済まなくない?これ。マジでかなりぶっといから、腕。俺の親父より太いかも。あれでガツーンやられたら――…
うん。俺は~…ちょっと、エンリョしとこうかなっ?
ほら。一応、アイドルだからっ。顔も大事だからっ!(笑)