第8章 どうも。アシスタント二宮です。(N)
洒落たイタリアンレストラン。いわゆる隠れ家的な。間接照明が雰囲気出してる大人な店内は、ちょっと着飾ったアダルトなカップルが数組。ま、子連れのファミリーには不向きかな。
案内された個室も小綺麗で、内装も凝ってて、デートには最高のロケーション。そうね、プロポーズとかもできそうなくらい…
「席、そっちでいい?」
「あ、はいっ」
「そんなキンチョーしないで(笑)」
俺の連れは女のコ。しかもかなりオシャレしてて…ハッキリ言って、相当可愛い。
今宵はそんなベッピンさんと、優雅に二人でお食事なんぞを…
「あ、カズは左利きだから。こっちより奥側のがいいよね?」
「…はいはい。どこでもいいですよ」
…訂正。二人じゃなく三人。今日のスポンサーももちろんご一緒です。
そ。今宵は潤くんに誘われてディナーに来た。じゃなきゃ俺、プライベートでこんなシャレたトコ来ないよ。大体こういう店とか、全然知らないし。
相手の女の子は遥ちゃん。最近何気によく会うよね。俺らの間では何かと話題の人だし。ていうか。そういうカッコしてたら、マジで可愛いね。
三人でデート―…ではないかな、たぶん。ま、潤くんのオゴリだって言うから、俺はタダ飯食いにきたってスタンスです。