第9章 恋ってなぁに?
恋ってなぁに?
「ねえ、本当には調査兵団に入るの?って言うかもう入ってるんだっけ。」
同室者のアーレンはにそう聞く。
「うん、もう私。調査兵団だから。」
「そっかぁ、もう自由の翼の制服持ってるもんね…。」
そう言って部屋に吊されているの兵団服を見遣る。
「うん、週に1度訓練に行くけど皆、優しいよ。」
「そうなんだ、壁外調査が行われたら生きて帰ってくる補償はないものね。」
「うん。みんな1日1日を大切にしている感じ。」
「ねえ、は巨人に喰われて死ぬことは怖くないの?」
「ううん、やっぱり怖い。だけど、このままずっと塀の中で安全に暮らせるとは思えないの。塀の外も内もきっと変わらなくなる日が来る。その時に同じ死を迎えるのならば私は最期まで足掻いて死にたい。黙って死を待つなんて私には耐えられないもの。」
「壁の内も外も変わらない時が来るか…そしたら怖いね。」
「うん。」
「は今夜調査兵団に向かうんでしょ?」
「うん、あと少しでリヴァイ兵長が迎えに来る。今夜は3人相手の対人格闘術の
練習でリヴァイ兵長の他にペトラさんという人とエルヴィン団長が着いてくれる」
「リヴァイ兵長だけじゃなくってエルヴィン団長まで?!何その超VIP待遇!」
「…練習する私は多分、明日は起き上がることが出来ないくらいにボコボコかも…
それでも皆手加減してくれるんだと思う。明日は朝から調査兵団で立体起動術の訓練であさっては調整日だからあさってに帰ってくる。」
「そりゃ、最下位だったも1位になるわけだよね。羨ましいというか気の毒ってか。」
「私もよく分からないよ。リヴァイ兵長が強引に入れたんだもん。このまま開拓地に行くか兵団に残るかって。」
「そのぐらい追いやられてたよね。あの時。」
「うん…だから殆ど有無なし。だけど後悔してない、リヴァイ兵長もエルヴィン団長もすごく格好良く動くんだから!」
の目はきらきらと輝いている。
「それに私の両親も巨人に目の前で喰われたの。その後の生活は物乞いだったから本当にきつかった。だから当時の極度の栄養失調で今も小さいまま。今だって生理もないし胸も小さいし…」