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【Harry Potter】 Missing Heart

第12章 組み分け帽子の呟き


組み分け帽子の呟き



やがて、はホグワーツでの入学式の日を迎えた。背の小さい子どもたちの中にひときわ目立つ背の高いは注目の的となった。


『あれ誰だ?』
『どう考えても大人だろう』
『ホグワーツは大人も入学できるのか?』
『どこの寮に配属されるのだろう。』


まわりの学生は興味津々だった。

やがて組み分け帽子がの頭の上に置かれたとき”伝統の帽子”は困った様子だった。


「さて困った・・・組み分けとして大人の頭の上に載せられたのは、これが初めてだからのぅ。
君は子どもと違って4つの全ての寮の全ての要素を兼ね備えておる。しかもバランス良く。勇気・努力・意図的に物事を有利に進める力・勤勉さ。全てじゃ。君はこの世界でどのように生きたいのかね。君の保護監はセブルス・スネイプじゃのぅ。彼はかつてスリザリン寮出身でかつてはスリザリンの寮監もしておった。君は彼を尊敬しておるな。それならば彼について行くがいい・・・スリザリン!」


スリザリンの席がわっと沸いた。はペコリと頭を下げるとスリザリン寮の席に座った。一風変わった大人の入学にまわりの学生はにしきりに話しかける。


「こんにちは、私はルミエール。あなたは大人の人?珍しいわね!よろしく!」
「よろしく、ルミエール。あなたみたいに明るい子に出会えて嬉しいわ。」


スリザリン寮に配属されたはさしずめ、気さくに声のかけられる第二の学校の先生のようだった。それを見たスネイプは軽く顔をしかめた。


(あれでは教師が子どもの中に入ったようなものだ。まぁ良い・・・新入生としては十分過ぎるくらいの教育をしてきたつもりだからな。)


今でははホグワーツ内を自由に歩くことも出来ており、悪戯な子どもたちから身を守る手段の防衛術や基本の魔法薬学、呪文学、薬草学、変身術などもすでにスネイプから教えられている。彼が唯一教えていないのは魔法史程度だろう。

(恐らく、今年の授業は形式的なものになるだろう)


教員席でふっとスネイプはほくそ笑んでいた。


(来年には私もスリザリン寮の寮監に戻るだろう。)


その点、組み分け帽子がをスリザリン寮に配属したのはスネイプにとっても都合が良かった。
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