【Harry Potter】 Missing Heart
第3章 困難への序章
そしてスネイプが地下牢教室に引き上げてから数時間後に彼はまた校長室へと呼び出された。
「セブルス、君も薄々は分かっておると思うが。彼女が日常生活行動が自立するまでは起居を共にしてもらいたい。」
「・・・女性の教員の方が適切ではありませんかね。」
マクゴナガルを暗に指していったが、マクゴナガルはマグルの世界に住んだことがないのでそれは無理なことは彼自身も分かっている。
「まぁ、そう言うな。セブルス。さすがにローブの着方などはミネルバに頼もう。じゃが、他は全て君じゃ。」
(赤ん坊がホグワーツにやってくる・・・!)
スネイプは口に出して言わなかったが、心の中ではそう叫んでいた。
「そこでじゃ、君たちの新しい私室は南塔の日当たりの良いところに作っておいた」
ダンブルドアは杖を一振りして白いスクリーンを出したかと思うとパワーポイントで作ったような部屋のレイアウトを映し出した。
「大きい一つの部屋を二人で使ってもらう。真ん中には二人が使う共有の椅子とテーブルを置き、そこを境にパーソナルスペースとして個人用の机とベッドを配置した。仕切りはなしじゃ」
「それは互いにプライバシーはゼロとなりますが。」
「プライバシーも大切じゃが、彼女の生命と生活訓練が最優先じゃ。風呂とトイレは共用。彼女の生活自立度に合わせて部屋のレイアウトは変更するとしようと思う。」
「互いに最悪ですな。」
「まぁ、1ヶ月後には簡易的な仕切りを設けることを目標といたそうぞ。そして3ヶ月後の9月からの入学式に合わせて、ここでの生活を送るのに支障のないように君が訓練するのじゃ。」
「3ヶ月という短時間で出来ますかな。」
「君の腕と彼女の持つ忍耐と努力を以てすれば十分可能じゃ。」
ダンブルドアは杖を一振りしてスクリーンを消し去る。
「さて、あと1時間後に・が到着する。準備をいたそうぞ。君の荷物は既に南塔に送ってある。そしてのもじゃ。」
スネイプは校長室を出て南塔に向かおうとして歩き出そうとしたとき。
「そうじゃ、彼女が到着したら魔法省の者の引き継ぎが終わったら。すぐにに言語交換術をかけるのじゃ。彼女は英語が殆ど分からぬからのぅ。」
半分、泣きそうになりたい気分になりながらも彼は部屋を出て行った。