第6章 ミルクティーが結ぶ恋【N×A】
4時間目は自習。俺は眠った振りで
顔を机に伏せていた。
「キャー!相葉センパ~イ❤」
大勢の女子が、
校庭で体育の授業中の3年生に、
歓声を上げていた。
(うっせーな~…)
女子が騒いでいるのは、有名人の相葉先輩。
俺も名前くらいは知ってる。
「相葉先輩、カッコいいよね~♪」
「彼女いないんだって!
付き合えたら、死んじゃう//」
(アホくさ///死ぬか//)
そいつ、案外性格悪くって、
脚とか臭いかもよ〜
俺は、中身も知らないのに
好きだとか言う奴らの気持ちは、
到底理解できなかった。
恋愛なんて、面倒くさいし。
ましてや、ひとめぼれなんて、あり得ない..
「お~い!ニノ~。
パン買いに行こうぜ!」
同じ野球部の潤が、
教室の入り口から声を掛けてきた。
「おう!今行く」
母ちゃんが作ってくれた弁当はあるが、
それじゃ夕方の練習までもたないので、
いつも購買でパンを買う。
「あっ、ちょっと待ってて」
俺は自販で飲み物を買おうと
小銭を入れた。
その瞬間だ。