第2章 ジェラシーウルフ【M×S】
すると、潤は俺にくるりと背中を向けてしゃがみ込み、
「行くよ」
と言った。
背中に乗れって…おんぶするからって…
まあそう言う事なんだけど。
「早くしろよ」
仕方なく、俺は濡れた身体のままで、潤の首に両腕を絡み付けた。
お姫様抱っこじゃなくて、おんぶ…
まあ、これが俺たちのスタイルなんだけどね。
潤の背中に、もろに『おれ』が挟まれちゃって…
潤が歩く度に擦られるもんだから、
「…あ…あ…あ…あ…あぁっ…」
この俺の声がいいんだって!
だからいつも俺を風呂場からおんぶして、
わざと少し弾みながら歩くんだ。
廊下…足跡ついちゃってるよな…
とか。
このまま行くとシーツも濡れちゃうよな…
とか。
まあいっか。
どうせ、色んな汁でぐちゃぐちゃになるし…
とか…。
ベッドルームまでの短い廊下で、
俺はそんなことを考えながら、揺さぶられて、
…喘いでいた。
ベッドに下ろされた途端に、潤は俺の上に覆いかぶさって来た。
首筋を強く吸われ、身体に電流が走った。
「ねぇ、ダメッ…痕が…」
「相葉に見られると、困る?」
「えっ??」
首筋に顔を埋めたまま、潤が低く言った。
「何言ってん…」
「あいつ、翔のこと好きなんだ。あわよくば、俺から奪い取る気でいるんだ」
「バカ言ってん…」
「翔!!」
「……」
潤がゆっくりと俺から身体を離した。
少し悲しそうな…泣きそうな顔…
「…潤……」
「翔は何も分かってないよ…相葉も大野も、翔のこと…」
「潤…そんなことな…」
「あるんだよ!」
こ、怖い…食い気味だし(-_-;)
……じゅん…おまえ…