第1章 仰せのままに…【S×M】
「分かったよ…翔くんがそう言うんなら…」
大野さん…
あなたはそう言うんじゃないかって思ってたよ
俺が言うことには、結構平気で『ヤダ』とか『出来ない』なんて言ってくれるくせにさ、翔くんの言うことには、基本服従だしさ…
あ~…まあ、それは俺もか(*´ω`)
「俺も別に、構わない…かな…?」
平静を装った相葉くんの声が、最後に掠れた
「みんながいいんなら、俺もいいよ」
ニノ…
そうか…そう言うよな…
「潤は?どうする?」
え…??
翔くんの大きな目が、真っ直ぐに俺を射抜く
大野さんもニノも、相葉くんも、
同じように『帝王』に倣う
この場で……
こんなシチュエーションで、俺が何て言うかなんて、翔くんは分かってる
分かってるくせに聞くんだ…
こんなベビーフェイスのくせして、実はドSなんだよ
でも、そのギャップが逆に魅力…
「潤」
「え?あ、俺?…俺は…俺はさ…」
翔くんはズルい…
言わなくても分かってるくせに、いつも俺の口から答えを言わせるんだ…いつだってそう…
だから。
小さな反抗だけはしたいよ
「俺は…俺はホントは翔くんがいい…翔くんだけがいいよ…でも…翔くんが望むんなら…
俺が、他の誰かに抱かれたり、抱いたりするのを見たいって…そう言うんなら」
視線が絡み合う
翔くんの大きな瞳に、俺のシルエットが映ってる…
「そんな俺を翔くんがお望みなら…俺は何でもするよ…」
……
…
………
3人が俺をじっと見つめる中、
「潤…お前、マジで可愛すぎ♡」
翔くんはそう笑って俺の肩に腕を回した
……胸が、キュンって、小さく鳴った
「じゃあ…」
「よし、みんな行こうぜ!」
俺の言葉は、翔くんの号令に見事に搔き消されてしまった
「なんか言った~?」
「別に…なにも…」
俺たちの夜が始まる
翔くんと、4人の恋人…
全ては彼の思うがまま
『仰せのままに』
【 END 】