第70章 約束の切符。
目を開いた先にいたのは・・・・
「大輝っ!!」
青峰「よぉ」
花宮「へぇ、お前ら知り合いだったのか」
青峰「アンタらが何しようと、テツを怒らせたんだ、この試合負けるぜ。さっきも言っただろ」
花宮「フハッ!そりゃあ見ものだなぁ。残念だ、もうちょっとで交渉成立だったのになぁ、いい子ちゃん」ニヤリ
いつものように片方の口角だけあげてニヤリと笑うと、花宮さんは立ち去ってしまった
「えっ、ちょっ・・・・・」
青峰「お前何やってんだよ」はぁ
大輝は呆れた顔で私を見た
「何って、お願いを・・・・」
青峰「お前バカだろ」
「なっ!!」
青峰「あいつが約束守ると思ってんのか?」
「それは・・・・」
花宮さんが約束を守ってくれるなんてとても思えない
だけど、少しでも可能性があるのなら・・・・
青峰「無理してんじゃねーよ、バァカ」ペシッ
「アイタっ!」
大輝はいつもお見通しだね
皆に何もしないでくれるなら、自分が犠牲になったって構わないと思った
それは本当
だけど、やっぱり怖いとも思った
だから、大輝が助けてくれて少しホッとした
これも本音
青峰「もうすぐ後半始まんだろ、お前も早く戻れよ」
「あっ!大輝!!」
青峰「んだよ」
「ありがとう!!助けてくれて!!」
青峰「別に助けたつもりはねーよ。じゃーな」
大輝はいつものようにヒラヒラと手を振り去っていった
今日は、""って呼ばなかったな・・・・
そんなことをふと思いながら控え室へ戻った