第55章 夏の終わり。
★★
「はぁっ・・・・はぁ、はぁ・・・」
何逃げるように帰ってきてるんだ私・・・・
何が何だかわからないまま無我夢中で走った
家の近くまで来てやっと足を止めた
「・・・はぁ、はぁ、・・・っはあぁ」
どうして逃げてしまったんだろう
どうしてあんなに怖かったんだろう
桃井さんは優しく話しかけてくれただけなのに
桃井さんを驚かせてしまったんじゃないのかな
言い方きつかったよな
傷ついてないかな
大輝がいたから大丈夫かな
「・・・くっ・・・・・」
何で・・・・・
どうして・・・・・・
マダ体が震えてる
私、こんな震えるほど女の人が苦手だったんだ
そんなに怖かったんだ
「な、んでっ・・・ぅっ・・・・」
壁にもたれてた力も無くなり
私は涙で崩れ落ちた
私は一体どうしてしまったの・・・・・