第47章 準々決勝。
★★
走ったらマダ間に合うかな!!
大輝は・・・大丈夫そうかな
まぁ、桃井さんがついてるんだから、私が心配するだけ無駄だったかな
涼太は・・・・今は私には会いたくない・・・・かな
負ければ悔しいに決まってる
涼太・・・・今は
進め・・・・一歩でも前へ
「あれ・・・・?」
前から歩いて来るの・・・・・
「笠松さん?」
笠松「お前・・・何でこんなとこにいんだ?」
「試合、見に来てたんで。笠松さんは?もう皆帰ったんですか?」
笠松さん・・・・目が赤い
泣いてたんだな
笠松「あぁ・・・・先に行かせた」
笠松さんでも泣くんだ
そりゃ笠松さんだって泣くか
私は笠松さんに今より一歩近づいて顔を覗き込む
笠松「っ!なっ!何だよ!!」
「今日の笠松さん、カッコ良かったですよ^^」
笠松「はっ!?わけわかんねーこと言ってんじゃねーぞ!」
怒られた・・・・
何か怒られてばっかり?
「感動しました。負けてしまって残念でしたけど・・・笠松さんが作り上げて来たチーム・・・最高ですね^^」
笠松「たりめーだ」
「でも!!ウチも負けませんからっ^^今度こそ・・・冬に戦りましょ!!」
笠松「ああ・・・望むところだ!!」
あ・・・笠松さん笑った
ちょっとは元気出たかな?
気使わせちゃっただけかな
そうだ・・・・
ゴソゴソ・・・・
「涼太はファンの子からイッパイ差し入れ貰ってると思いますが・・・・はい!」
笠松「?」
「笠松さんにですよ?ファンの私からの差し入れです^^ショボイですけど・・・」
笠松「ファッ!?何言ってんだお前・・・・けど・・・・サンキュ」
最後の方は消え入りそうな自信無さげな声だった
そんな笠松さんに、私はポケットに入れてた苺ミルク味の飴を渡した