第46章 合宿(海)。
★伊月俊★
今日はハードだったな・・・
けど、砂浜での練習の効果は凄かったな
今回の合宿は弱点の克服
それに個人能力の向上か
バスケの事を考えながら砂浜を歩いていると、誰かが海を眺めているのが見えた
風に揺れる長い髪
こんな時間から一人で海まで来ているなんて驚いた
伊月「ちゃん?」
「こんばんは。俊くん」
ちゃんは、俺が来るのをわかってたみたいで、驚きもせずに俺を待っていた
伊月「こんなところで何してるの?暗いし女の子一人じゃ危ないから戻った方がいいよ」
「大丈夫だよ。私、人来たらわかるし」
そう言った彼女の顔はどこか淋しそうだ
・・・・胸が締め付けられる・・・・
伊月「・・・・・・」
「俊くんは?こんなとこで何してるの?」
伊月「え?ああ・・・・ちょっと考え事」
俺はここに居ちゃいけない・・・・
この場を離れないと・・・・・
「ネタ帳の?」
伊月「それもあるけど・・・・何だろな」ハハッ
俺の顔・・・・引きつってる
伊月「俺は・・・・先に戻るよ」
「うん・・・・」
もしかしたら・・・・ちゃんは気づいてるかもしれない
俺が避けていること
もし気づいてたら・・・・
傷つけてしまうのかな
俺のことなんて気にしないかな
そんな事・・・・怖くて聞けない
「おやすみ」
伊月「・・・・お休み」