第40章 諦めない。
コガ先輩と大我が交代する
「アイツ交代!?ありえねーだろー」
「何考えてんだ誠凛ー」
「やっぱちゃんとした監督いねーとこはダメだなー」
観客の野次が耳に入ってくる
聞こえてくる声に自然と拳の力は強くなる
何も知らないのに。何もわかってないのに。
自分でも体が震えだしてるのがわかった
怒りのせいなのか、悲しみのせいなのかはわからない
リコ「痛めた足・・・完治してないわね?」
リコちゃんは、大我の足にテーピングを施す
大我は、悔しそうな顔をしていた・・・・・
試合は、大我が抜けてしまいリバウンドが取れなくなってしまっている
38対29
点差が少し広がり始めてきた
リコ「行ってこい!!」
火神「ウス!」
テーピングが終わってリコちゃんは力強く大我を送り出した
私の体はまだ少し震えていた
大丈夫。大丈夫。
そう自分に言い聞かせて気持ちを落ち着かせようとした
自分の震えを止めるのに必死で大我に声をかけられなかった・・・
「誠凛メンバーチェンジです」