第29章 決勝。
火神「黒子テメェ!!」
黒子「バスケは一人でやるものじゃないでしょう」
普段穏やかなテツ君がここまで怒るなんて・・・・
火神「皆で仲良く頑張りゃ負けてもいいのかよ!?勝たなきゃ何の意味もねぇよ!」
黒子「一人で勝っても意味なんてないだろ。キセキの世代倒すって言ってたのに、彼らと同じ考えでどうすんだ」
テツ君・・・・・テツ君はいつも誰よりもチームでプレイすることにこだわってた。
そんな彼の想いは大我に届くかな。届いてほしい。
火神「甘っちょろいこと言ってんなよ!そんなん勝てなきゃただのキレイ事だろーが!!」
ガッ!!
「テツ君!!」
今度は大我がテツ君を殴った
これじゃあ、皆の気持ちがバラバラになっちゃう!
大我に皆の気持ちをわかってほしい・・・
こんな時、体は勝手に動く
黒子「・・・じゃあ【勝利】って何ですか?試合終了した時、どんなに相手より多く点を取っていても、嬉しくなければそれは【勝利】じゃない・・・!」
私は大我の手を握った
「大我・・・手繋ぐと落ち着かない?あったかくない?一人で勝ったら、こうゆう気持ちわかんないよ?皆で勝ったら、皆の分あったかいし、嬉しいよ!・・・負けたいんじゃない。皆勝ちたいの。だから、お願い!皆で勝とう?」
あぁ、何か又余計な事言っちゃったかな・・・・
日向「つか何か異論・・・ある?」
大我・・・・・伝わってほしい・・・・
火神「そんなん・・・ねぇ・・・いや・・・・悪かった」
大我は私の手を強く握り返した
・・・・・伝わった・・・・・
火神「勝った時嬉しい方がいいに決まってるわ」
無事に大我の頭も冷え、ピンチは変わらぬままだけど、第四Qが始った
コートに戻る前、大我は私に
火神「さっきは悪かった・・・・ありがとな」
そう言って私の頭をクシャクシャに撫でて行った