第127章 好きな人。
★★
家に帰る足取りが重くなる
私はまた・・・傷つけてしまったのかな
順くんは私の幼馴染で、兄妹のようだった
だからこそ言えないこともあった
迷惑をかけたくないから
知られたくないから
順くんはきっと明日もいつも通りに接してくれる
自分の気持ちをしまい込んだまま、私の気持ちを優先してくれる
順くんってお節介だよね・・・・
何でかな
好きって言ってもらえてるのは凄く嬉しいはずなのに
苦しいな
好きって気持ちに応えることができない
それが凄く苦しい・・・・
「苦しいよぉ・・・・・」
私が泣いちゃダメなのに
なのに涙が止まらない
「・・っ・・・・っさい・・・ごっ・・・ごめっ・・さい・・・・」
好きを伝える側の気持ち
好きを伝えてもらう側の気持ち
どっちも苦しいんだ
こんな気持ちのまま・・・好きだなんて・・・・
私は言えないよ・・・・・