第127章 好きな人。
★★
さっちゃんとの電話が終わり、気づけば時間も遅くなってきていた
リコ「ー!起きたー?」
「うん、起きた」
リコ「そろそろ帰るわよ」
「うん」
リコ「そうだ・・・私、ちゃんと伝えたわよ」
「え?」
リコ「気持ち!伝えた」
「本当!?どうだった!?」
リコ「んフフフフフっ♡」
リコちゃんの笑い方はとても不気味だったけど、凄く幸せそうだ
「うまくいったんだ!!おめでとう!!」
リコ「ありがとう、のおかげ」
「私何にもしてないよ」
リコ「が私に勇気をくれたのよ。ありがとう」
「そんなっ、全然だよ」
私が感謝されることなんて一つもないのに・・・
「勇気をもらったのは私の方だよ」
日向「おーい、帰んぞ~」
リコ「そうね!行くわよ」
「うんっ」
今日のリコちゃんはいつも以上にキラキラと輝いて、凄く幸せそうな顔をしている
好きな人と気持ちが通じ合う幸せ。
凄くあったかくて、幸せで、胸が高鳴る気持ち
いいな。
でも、だからこそ考えてしまう
もしうまくいかなかったら・・・・・嫌われてしまっていたら・・・
その不安が「好き」と伝えることを躊躇させる
大我も・・・こんな不安な気持ちで私に想いをぶつけていてくれたのかな?
大我だけじゃない。カズ君も、氷室さんも、そして涼太や真太郎も・・・・私は皆を傷つけてしまったんじゃないのかな
・・・・・少しづつ広がっていく罪悪感
こんな私が皆に会う資格も、好きな人に想いを伝える資格も、無いんじゃないのかな・・・・・