第121章 もう一人の影。
★★
フリ君と交代で入った福田君は、できる限りのことを精一杯やってくれていた
そんななかで繰り広げられる順くんと実渕さんのスリー
お互い一歩も譲らないけど・・・・
少しづつ・・・・実力の差がひらきはじめる
そしてとうとう、順くんのスリーが実渕さんによって止められてしまった
その後実渕さんが放ったシュート
それは今まで放ってきた「天」「地」とは違うまた別の「虚空」と呼ばれるシュート
その虚空と呼ばれるシュートに、順くんは一歩も動く事ができなかった
コガ「なんだ今のは!?日向が勝手に動きを止めた!?」
「一体どうなって・・・」
相手をかわしつつ決めるシュート「天」
相手に当たりながら決めるシュート「地」
そして相手が動けなくなるシュート「虚空」
そのどれで来るのかもわからない不安
止められない悔しさ
順くんは少しづつ下がり始めてる
それは鉄平さんも同じ
根武谷さんのパワーを押しのけることができず、ポジションを取ることができない
それに鉄平さんの汗の量・・・体力が随分削られてる
それでも気持ちは諦めてない
だけど・・・・・
開き続けて行く点差
誠凛35 対 洛山52
実力の差
そんなもので片付けられるほど簡単ではなくて
それでもじわじわ開いて行く差は実力の差で
皆の顔が少しづつ焦りだし強張っていく
特に順くんと鉄平さんはシュートを決めることも相手を止めることもできていない
このまま二人の心が折れてしまったら・・・
そんな不安が私の心の中に少しづつ広がりはじめた