第117章 気づけた想い。
道を歩きながら考える
今この時間・・・皆はどう過ごしてるんだろう・・・
リコちゃんは順くんに髪を切ってもらいながら今日の事話してるのかな
鉄平さんと俊くんは俊くんママの美味しい手料理を食べながら家族皆でダジャレを言ってるのかもしれない
コガ先輩はきっとお姉さんに凄いねって言われてる。コガ先輩は自慢の弟なんだろうな
水戸部先輩は妹や弟たち、家族皆に頑張れって応援されてるんだろうな。それで先輩はジーンとなったりしそうだよね
土田先輩は彼女さんと一緒に居るのかな?きっと土田先輩は俺はほとんどベンチだから・・・って少しネガティブに言っちゃうんだろうなぁ・・・でもそこはきっと彼女さんがフォローしてくれんだろうな
フリ君、福田君、河原君は3人仲良くいるのかな
フリ君は上がり症だから緊張してるかも!でも、声を震わせてでもきっと俺たちがしっかり応援しなきゃって・・・・・そう思ってる
大我はもしかすると、氷室さんに会ってるかもしれないな
氷室さんとはまたちゃんと兄弟に戻れたかな?
本当に2人とも不器用なんだから・・・
そしてテツ君はきっと・・・・・
「やっぱここに居た」
テツ君が何処で何をしてるのか考えたらやっぱりここしか思い浮かばなかった
帝光中で3年間頑張ってきたバスケ
そこで手に入れた影という存在
バスケを諦めて
諦められなくて
今きっと、テツ君の中で色々な想いが駆け巡って
強い決意を胸にする
テツ君は仲間でするバスケを、本当に大事にしてる
仲間の大切さ
絆
想い
それを教えてくれたのはテツ君で、誠凛バスケ部の皆
「ありがとう」
私は空を見上げそっと呟いた
そして体育館の前でそっと腰を下ろす
目を閉じれば響いてくる
テツ君のドリブルの音
シュートを決める音
外す音も
全ては彼の足音から始まった
キミは私の始まりなんだよ?
テツ君・・・・・