【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第44章 呪術廻戦✿真人「人間の女の子」
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それから間もなくして、を皆に初めて紹介することにした。
「です。初めまして」
「どうも初めまして。私は夏油。真人から話を聞いているよ。あまり驚いた顔をしていないね」
「元カレが凄惨だったので幾らか耐性が付いたのかもしれません。宜しくお願いします」
『でこっちが漏瑚、花御、陀艮で俺の仲間』
『今度は小娘なんぞ連れてきおって。嘗めておるのか』
「あ。ミーちゃん」
「みゃー」
は飼い猫をみるなり頬を緩めた。真人がアパートメントに連れてきた時、野タレ死んでしまうとこの南国ビーチで引き取ることにしたのだ。
「ブーちゃんは漏瑚の膝の上がお気に入りでね。猫じゃらしを向けても私と遊んでくれないんだ」
『儂は鬱陶しいぞ』
「あの、夏油さん。ブーちゃんじゃなくてミーちゃんです」
「この子猫ちゃんはブーちゃんだ。私がそう言ってるんだからブーちゃんの方がいい」
『だから寄り付かないんじゃないの?ねえブーちゃん』
「なんでブーちゃんなんですか。みゃーって鳴くからミーちゃんの方がいいです」
「君もしつこいね。三毛猫だったらミーちゃんでいいがブチ猫はブーちゃんがいい。ほらよーしよーし」
猫じゃらしに反応もしないブチ猫の気を引こうとする夏油。この前、夏油が夢中で読んでいた本の類がソレだったので殺さず生かされているというわけである。
「なんか拍子抜けしました」
『俺の仲間は強いよ』
「真人さんの仲間ですもんね」
『うんっ♪』
夏油はストックホルム症候群だといった。
もしも俺より強い奴が現れたらさ。
君はきっと絶望する。
真実の愛なんて恐れと憎しみでしかないんだから。
Fin.