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短編集/鬼の木漏れ日

第9章 裏/奥様は…


「今日もありがとう」
「気にすんな。俺も好きで手伝ってるからよ」
「でも、アイドルもやってるのに疲れない?」
「疲れてないって言ったら嘘になるけどよ、お客さんと話すのも結構楽しいし、あやの着物姿も見れるしいいことづくしだよ」
「最後のはいいことになるの?」

 閉店作業を終わらせて、家に帰ってからは夫婦の時間だ。
 私の旦那さんの鬼龍紅郎くんは人気アイドルで、俳優としても衣装屋としても活躍している。だから仕事でいつも忙しいはずなのに紅郎くんは地方での仕事がない限りは何が何でも家に帰ってくる。私も普通より少し遅い生活サイクルなものだからなかなか夫婦でゆっくりと過ごす時間はない。代わりに私がお店に出てる間に帰ってくるといつもお店に顔を出して手伝ってくれる。

「なるっての…なぁ、明日は定休日だし…」
「いいよ、私も久しぶりにくっつきたいな」

 少し顔を赤くして恐る恐る見てくる仕草は見た目とのギャップもあって可愛らしくて、おねだりに応じると紅郎くんの大きな身体に包まれて、膝の上に座らされた。

「っはぁ…ん…」

 髪を上げていた簪、眼鏡をキスの合間に外されると着物の襟から大きな手が差し込まれた。そしたら襟を広げられて胸を丸出しにされた。

「ん、あ、んっ」
「ん…はぁ…」

 胸を大きな手のひら、唇で愛撫されていると段々身体の奥が熱くなってくる。下半身が熱さで疼くのがわかる。

「はぁ…綺麗についたな…」
「なに?」
「ん? キスマーク、いっぱいつけてやるって話」
「ふぇっ、ん、あ…」

 胸に頭が埋まってる。頭が動くたびに刺激が来るから身体が震えてしまう。その合間に紅郎君は手は器用に着物の帯締め、帯を解いている。すると腰元が解放されたと思ったのもつかの間だった。

「ふぁあっ、あ…」
「相変わらず感度がいいな」
「はぁ…っ、あ、あぁぁっ」

 帯と帯締めは剥がされて、前が開くとそのまま下着ごしにおまんこを指で擦られてしまう。気持ちいいけどもどかしくて、早く中に入れてほしくなる。

「くろく…ふぁ、あんっ」
「どうした?」

 優しいけど情欲に染まる瞳に飲み込まれそうだ。

「あや、今日も色っぽいな…」
「や、しらなっ、あんっ、くろくん…っ」

 目の前にいる紅郎君がほしくてしがみついたけど、紅郎くんからは愛撫だけしかされない。
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