第54章 人生を救うプレゼント
そう、霧河は、実は、株や他の会社達に関する知識も豊富で、
株取引が上手く、普段は、全く使わないだけで、株取引で、
何千万円もの大金をしょっちゅう儲けている。
しかし、あまり、
自分が大金持ちだという事や、株取引が得意だという事を
たくさんの人達に知られてしまったら、大変な事になるので、
それは、全く他人に話さない。
しかし、そうやって、
株によって稼いだ、とても大きな財産を、あの夫婦に渡したのだ。霧河があの手紙に書いた、「差出人が元々は、イタリアにいて、
日本の文化や日本語を勉強した」というのは、もちろん嘘だが、
〝イタリアのサンタクロースが毎年、1月6日まで活動している〟というのは、実際に、イタリアで伝えられている説だ。
霧河は、少しでも、〝プレゼントはサンタクロースが渡している〟と、信じてもらうために、その説を利用したのだ。
もし、ネットで検索されても、
(これは本当にサンタさんがやってるんだ)と思ってもらうために。