第4章 はんぶんこ
- Mside -
カズの中が、今までにないように蠢いて俺を離さないように締め付けるのでカズの中に愛を吐き出す。
「んっっっ……はぁ、はっ…」
何があっても絶対に離さない。
たとえカズが俺を嫌いになっても、
たとえカズが他の人を好きになっても、
きっと俺はそれを許せないで独占欲丸出しに縛り付けてしてしまうだろう。
それでも、カズはいい…?
そんな真っ黒で醜い嫉妬と欲にまみれた俺の事も、まとめて愛してくれる…?
「はっ…んっ……カ、ズ……愛してる」
ニ「ぉれ、も…あぃし、て、ぅ……」
身体が言うことを効かないのか、呂律が回っていない。
それでも必死に俺受け止めて愛を伝えてくれる愛しい人の口をちゅ…、と塞ぐ。
ニ「んっ、ふぁ…あっ……んぅ、はぁっんん…」
そのままキスをしながらカズは気を失ってしまって、俺は身体を洗ってやりベッドへ運ぶ。
「カズ、俺と一緒に生きてくれてありがとう。」
「愛してるよ…。」
ちゅっ、と口を塞いで指を絡め、身体を抱きしめ眠りにつく。
絡まる2人の指には、3つのリング。
2つは、去年俺の誕生日にカズから貰ったエンゲージリング。
もう1つは、俺から君へ愛と全てを捧げるマリッジリング。
喜んでくれたらいいな、なんて。
君が俺に全部くれると誓ってくれたように、俺もカズに全てを捧げるよ
辛いことも苦しいことも、楽しことも嬉しいことも
はんぶんこずつで…
俺達はふたりでひとつだから。
Fin.