第1章 噂
それから、しばらくして、
また、忙しい日々が続いていた。
壁外調査に向けた訓練や会議。
そして、執務の書類。
とある会議の日、エルヴィンが珍しく、
皆に紅茶を振舞ってきた。
『珍しいな。 珈琲派じゃなかったか。』
すると、
隣にいたハンジが口を挟んできた。
『リヴァイ知らないのかー!!
これは あの街で今噂の紅茶だよー!!!!』
『彼女に 自律神経を整えて
集中しやすい 茶葉の配合にしてもらったんだ。
さぁ 始めようか。』
エルヴィンは、彼女という言葉を言うとき、
一瞬だが、優しい眼をした気がした。