第5章 秘密
『兵長さん。
近々、壁外調査に行かれるのですね。』
ふいに、ユカが口を開いた。
『そうだ。』
『壁外は、どんなところですか。
草木はありますか。』
『ああ。そうだな。』
巨人を絶滅させることや、
部下を死なせないことに、必死で、
草木のことまでは、考えている余裕はない。
返事に困っていると、
『ごめんなさい。
私、とてものんきな質問でした。』
何事にも気が効くユカにしては、
変な話題が気になっだ。
『どうしてそれを聞く。』
『兵長さん。万が一。
、、、
、、、。』
ユカの言葉に最後まで耳を傾けていた。