第29章 海
『奪還作戦のあと、貴方に労う言葉をかけたかったわ。
でも、会いにいけなくて。』
『献花にきていたことは知っていた。』
『リヴァイ…。
私たち壁の中の人類に希望はあるの…。』
『突然どうした。』
『海、見つけたんでしょ。聞いたのよ。エレンから。』
『そのことだが、あいつと頻繁にあって、何を聞かれてる。』
『…知ってたのね。』
『見えるのか。』
『貴方と離れた頃から、見えるの。
壁の外の世界が。
世界は広い。私たちは何も知らない。』
『ああ、知らないことしかない。』
『多分だけど、巨人の力を持っている人の記憶が、
ランダムに。』
『獣の野郎の他にか。』
『全部で9人分の映像がそれぞれ見えるわ。』