第1章 噂
『入っていいとは言ってない。』
『リヴァイ、ひどいなー!!!』
さっき入れたばかりの紅茶の香りに反応した。
『リヴァイー!!!!君も、フレグランスの虜かー!!
私もだけどねー!!!
本当、良いよね! おかげで、我が調査兵団の幹部達は、
仕事が進みまくっている!!!
いつもより、前回の壁外調査の資料もまとまるのが早い!
そろそろ、次の調査に向けて、準備ができるだろうー!!!
巨人の探求も、どんどん進むよね!!!!』
まるで、動物が獲物を見つけて、
興奮しているように話す。
『それにしてもさ!!
ユカちゃん 、本当美人だけど、
男の誘いには 、全く乗らないって凄いよねー!!
高嶺の花は、簡単には手が入らないって、
こういうことだよねー!
いやー!!!滾るよねー!!!』
『あそこの娘と親しい話振りだな。』
『バレちゃったー??!!!
っても、噂でしか、ほとんど知らないんだけどねー。』
『噂ぐらい、信用ならないものはないけどな。』
『さすがリヴァイだねー!!
でも、ミケもエルヴィンも通いつめているし、
兵団内でもファンが多い。声をかけられているのは、事実だろう!
あ!!リヴァイ!!
君もたしか、フレグランスの常連だったよねー?!』
『俺は、何年あそこに通っていると思ってんだ。』
『だよねー!!! でも、リヴァイもユカちゃんの虜になるのも時間の問題だよねー!!!』
騒がしい声が、せっかくの紅茶の台無しになった。