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草木と風((進撃の巨人 リヴァイ))R18

第12章  心




『エルヴィン、入るぞ。』



『ああ。』





団長室には、優しい紅茶の香りが充満していた。


『こんな時に、団長様は紅茶か。』



『こんな時こそだ。

リヴァイも飲むといい。


いい考えが浮かんでくるはずだ。』



『あいにく今は、紅茶を飲む時間さえも惜しい。




ユカのことだが、



兵舎にいて、エルヴィンの近くにいる方が、

安全だと思う。』



『いや、それはできない。』


『どういう意味だ、ここにいるのが一番だろ。』



『私も安全とは言えない、


中央憲兵は、調査兵団を隈なく叩きにくるはずだ。』


『じゃ、どうする。


俺たちと共にしても危険が伴う。

ましては、試験だって間近だ。』



『ああ。彼女を他に匿う場所があればな。』




俺には、検討もつかない。


エルヴィンに託すしかないのか。
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