第7章 ここからまた
「蓮ちゃん、行こう。ここを出るよ」
「人助けが出来るところ…ですか?」
「そうだよ」
マフィアを抜けた日に治さんが着ていた砂色の外套。
…織田作さんを意識しているんだなぁと思う。
対して私の服は余り変わってない。綺麗めのワンピース。
少しだけ色が明るくなったくらいで。
「どうもー」
嗚呼!如何して治さんは何の躊躇いもなく色々な事が出来るの⁈
「太宰治。齢は二十。どうぞ宜しく」
「社員の国木田だ。判らん事があったら俺に訊け」
「…あ、蓮ちゃん、入っておいで」
後ろからひょっこり顔を出すと、国木田さんは驚いていた。
「は、初めまして。蓮見蓮です。齢は、十五です。よ、宜しくお願いします」
「貴様…この…お嬢さんとはどんな関係なんだ⁇」
「今日から事務員として働かせていただきます」
「学校は」
「色々あって行けなくて…足りない事は治さんが教えて下さいます」
「…」
「あの…」
「先ずは社員寮を教える」
「一寸待って国木田くん」
「何だ」
「蓮ちゃんの部屋は?真逆私と同じ部屋なのかい?」
「その真逆だが?」
「はあ?」
「事務員に1つ部屋を渡せる訳ないだろう!でも彼女は未成年で保護者が必要だ。だから同じ部屋。合理的だろう?」
「…」
「蓮、いいな?」
「え、あ、その…」
治さんが嫌なら無理強いは出来ない。でも、今更何処にも私が行くところはない。
「…いいよ。同じ部屋で。…にしても国木田くん、異性と同じ部屋等!!とか云いそうなのに」
「…乱歩さんと社長のご意見だからな」
「ふぅーん」