第2章 再会は突然に…
降谷くんの車の助手席に乗りシートベルトを着用する。
「いきなり車に乗れなんて言って悪いな
どこで誰が聞いてるかわからないから」
『聞かれちゃまずいこと?
降谷くん今なにをやっているの?』
「俺は訳あって今ポアロで働きながら毛利探偵の助手をしている」
『毛利さんの助手?』
警察になったはずの降谷くんが毛利さんの助手をしているなんてどうなっているのか頭がこんがらがってくる。
「そうだ…
だから毛利さんと知り合いのお前とも関わりが増えるかもしれない
それと外では降谷ではなく安室 透で察してほしい」
『どういうこと?
なんで偽名なんか…それに探偵って…』
わからないことだらけで疑問に思ったことを全て尋ねる。そんな私を見て、降谷くんは一瞬困った顔を見せたがすぐに真剣な顔に戻した。
「悪いが今の立場を詳しく教えることはできない…
だが俺はお前がきっと思っている通りのままだ」
私の思っている通りのまま…
それはきっと警察であると言うことだ。
そう言った降谷くんの真っ直ぐな瞳はあの頃の彼のとなに一つ変わってはいなかった。
【俺は警察官になって日本を守る】
初めて会った時から強い信念を持っていた降谷くんを思い出した私は降谷くんの目を信じ、私も真っ直ぐ降谷くんを見つめた。
『わかったわ…
今は何も聞かないでおく』
「悪いな、助かるよ」
そう言って降谷くんは少し安心したような表情を見せた。