a fragrant olive【ONE PIECE】
第11章 a fragrant olive
クロム島を出航して数カ月。
俺たちはオペオペの実の情報をゲットし、ローの為になんとか強奪してローに食べさせた。
だが、俺がドジって怪我はするわ、ヴェルゴに潜入捜査の事がバレてしまった。
多分、俺はもう助からない。
ローだけなら逃がせるか。
ふと、島で待たせている笑顔の彼女が浮かぶ。
悪いリオ…帰れそうにない…。
俺はローに宝箱に入れてこれからの事を説明した。
そして最後に
「ロー、オペオペの実が使えるようになったら…リオのとこも行こうな…」
俺はローに愛してるぜと笑顔で言って宝箱を閉めた。
兄にすべて暴かれ、俺は撃たれて雪降る地に倒れていた。
ローは逃げられただろうか…。
兄達は宝箱を持ってずいぶん経った。遠くで砲弾の音もする。
きっとお鶴さんの軍艦だろう。
薄れゆく意識の中で思ったのは最愛の彼女。
笑顔でいってらっしゃいと送り出してくれた彼女。
きっと彼女は今日も俺の帰りを待ってくれている。
「すまねぇ…リオ…」
俺はそう言うと意識を失った。