a fragrant olive【ONE PIECE】
第4章 彼との時間
「私も業務に戻ります。服が乾いたら持ってきますね」
俺にそう言うと看護師も部屋から出て行った。
服が乾くまでの間、何をしようか。
そんな事を考えつつ、ふと先生の机の上にある書類が目に入る。
新薬の実験状況
新薬か…俺らもよく怪我するし病気になる事もあるからな…
なんか難しいこと書いてありそうだ。
俺がそんなことを考えていた時、その書類に書いてあった
被験体:001
この文字だけ少し気になった。
動物実験ではなく、被験者がいるのか?
さすがに人の書類なのでそれ以上中身を見ることは出来ないが、胸のざわめきが止まらない。
俺の脳裏に笑う彼女の姿が浮かぶ。
確信が無い以上、この憶測を信じることは出来ない。
「ロシナンテ中佐、服が乾きましたよ」
「あぁ、すまねぇ。ありがとうな」
俺は服を受けとり着替えた後、看護師に声をかけてから研究所を出る。
「探りを入れてみるか」
俺はそうつぶやくとあの人の元に向かった。