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a fragrant olive【ONE PIECE】

第4章 彼との時間


その日から彼は毎日のように私の所を訪ねてくれた。
私の体調が優れず、ほとんど部屋の中でのお話ばかりだった
それでも彼は今まで自分が行った島、見てきた風景、食べ物等色んな事を教えてくれた。
彼の話を聞いてどんな風景か想像するのが私にとってとても楽しい時間になっていた。


すっかり打ち解けた彼の声も、いつもの低い声だけどどこか人懐っこさを思わせる以前より心地よい声になっていた。



「海…ですか?」
「あぁ、今日は体調良いだろ?」
そんなある日、彼は私に海に行かないかと持ち掛けた。
確かに体調も良いし、外には行けるのだが…

「海は…その、前に行こうとして道に足を取られて…」


実は海岸までは目の見えない私には厳しい道のり。
何があったかは知らないが、海岸への道中は障害物が多く、
以前行こうとして躓き、怪我をして先生に怒られてからは行きたくても行かなかった場所。


「それなら心配するな!俺に考えがある!」
楽しそうにそう言う彼が笑顔なのが見えなくても感じ取れた。



「リオ!海に着いたぞ!」
「うわぁ…潮の匂いが強いです!」


私は彼と海岸を訪れていた。彼の腕に抱かれて。
最初はかなり恥ずかしかったが、海の近くに行くのに負けてしまった。
彼は私の事を抱き上げると海岸に連れて来てくれたのだ。




なんかすごい慎重に歩いている様子だったけど…そこは聞いちゃいけない気がして聞かなかった。
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