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絶望の果てにあるもの

第18章 見えることの苦労


レンと恋次は死神の姿のまま、一護の家に向かった。

一護は机に向かった向かい勉強をしていた。
一護には2人の姿は見えていないらしい。

『なるほど…そういう事なんやね。』

「どういうことだよ??」

恋次はよくわかっていないらしい。

『一護は勉強したいんやと思う。とりあえず、自分が死神やってことは忘れて1人の人として生きたいんやと思う。忘れとるやろ?一護が半分人間やってこと。』

「そうだったな…あいつも色々と将来のこと考えてるってことだよな…」


恋次はどこか寂しそうに言った。

「あれ?恋次君?レンちゃん?」

声のした方を見ると織姫がいた。

『織姫ちゃん!久しぶりやなぁ♪』

「久しぶり♪黒崎君のところに行くなら…義骸を使わないと…黒崎君…何も見えなくなっちゃったらしいから…」

織姫は寂しそうに言った。

『それでいい。見えてしまったら…一護が迷うやろ?死神は何年もかけて死神になる…でも、今の一護は人間でもある。見えることの苦労もいっぱいしてきたやろうし…今は人としての道を歩ませてあげたいんや。織姫ちゃん…一護を支えてあげてな?』

「うん!まかせといて!」

織姫はそういって微笑んだ。














現世に戻った2人は総隊長に報告した。

「そうであったか…」

『今しばらく…黒崎一護の人間としての道を歩ませてあげてはくれませんか?』

「わかった。それまでは空座町の派遣死神を増員せねばなるまい…」

『流石!じいちゃん♪分かっとるやないの♪』

「ほっほっほっ…その呼び方は懐かしいのぉ♪」

『昔はそう呼んでたもんね!ねぇ…じいちゃん…』

「なんじゃ?」

『あたしさ…一護がちゃんと人間として就職ってのが出来たら…恋次と結婚しようと思う。それでね?今までの110年前の隊長さんたちを元の役職に戻してあげてほしいの。』

「わしだけでは決められることではないからのぉ…」

『分かってるよ…でも、そういう話があればみんな戻って来やすいから…あたしは…やりたいことがある!』

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