第17章 語られた想いと決意
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恋次は梨緒の部屋に向かった。
「阿散井…副隊長…わざわざお見舞いに来て下さったんですね…」
梨緒はそう言って布団から身体を起こした。
「あぁ…具合はどうだ??レンが心配してたぜ?」
「大丈夫です…皆様にご迷惑をかけてしまったようで…」
「気にするなよ…俺は仕事に戻るぜ…」
恋次はそう言ってその場を去ろうとした…
「待ってください…」
梨緒が恋次の袴の裾を掴んで引き止めた。
「あの…あたし…阿散井副隊長が好きです…」
「はっ!?」
「あたし…ずっと…阿散井副隊長が好きだったんです…ずっとずっと前から…だから…ずっと…あたしの傍にいてください…」
「それはできねぇ…俺はアイツと…レンとずっと一緒にいるって決めちまったからな…」
「なんでですか?知ってます?レン隊長ってすごく…精神的に弱いんですよ?それに比べて…あたしはあの人より強い…ね?あたしにしません?あんな人のことなんて放っておいて…」
恋次は梨緒の袴の裾を掴む手を足で蹴った。
「ふざけんじゃねぇよ…だから…なんだってんだ?俺はアイツを守るって決めたんだよっ!!」
「そうですか…ならいいです…すいません…変なこと言って…」
梨緒がそう言うと…恋次は逃げるようにその場を去った。
なんだか…自分らしくもないと思いつつも…
体が勝手に動いていた…