第6章 ~猿飛佐助~ end.
「きょうこさん……きょうこさん……」
ん?
今、天井から……
でも声が……
「佐助君?」
「そう……なんだけど……」
ん?やっぱり、少し声が高い?
「今、大丈夫だよ!降りてきて」
って言ったのに、なかなか降りてこない。
「驚かないでほしい」
「……?……うん」
天井から来るのって、いつもだよね?
そして天井の板を外し、佐助君がいつものごとく、スタッ!!!と、降りて……
あれ?
「さ、佐助く……!!!」
「しーーーーっ!!!」
私の口をサッと押さえる佐助君の手が……
私よりも小さいっ!?
「よく聞いてくれ……さっき、黒装束の男達に囲まれて……妙な薬を飲まされて……」
そ、それって……私がビックリしていると佐助君が、サッとポーズをとって
「見た目は子供、頭脳は大人!真実はいつも1つ!」
………………それって、
「名探偵……コ“ナン”……?」
「そうみたいだ」
唖然とする私をよそに、佐助君はどんな状況でも落ち着いている。
「ふざけてて大丈夫?」
「いや、たぶん大丈夫じゃない」
「その姿で謙信様のところに……」
「行けないな。確実に」
「だよね……」
その日、きょうこの部屋の襖は、開けられることはなかったという……
佐助ルート 終❤️