第5章 ~石田三成~ end. 【後編】
流石に激しい事は出来ないけれど、私達はその日の夜、優しく優しく……
愛し合った。
そして、ゆっくりと三成くんの腕の中で微睡んでいると
「そう言えば……昼間の話なんですが……」
「赤ちゃんの?」
「はい。私は、やはり男子が良いですね」
「跡継ぎに?」
「いえ、そうではなくて……この時代を生き抜くために、貴女をこれからもずっと守って行くために……
きっと男子なら、私以上に貴女を守れる子に育つと思うのです」
「ふふ、期待しすぎ……」
「そ、そうですか?」
うんうん、きっと産まれてきたら、三成くんも立派な親バカになるな!
「……二人で一緒にたくさんの愛情をかけて、育てて行こうね」
「はい、もちろんです!楽しみですね。あぁ、だけど次の赤子はいつになるでしょうか……」
「早いよー!まだ1人目も産まれてないのに!」
「そうですね、ですが早く会いたいですね……」
「だね……」
その日、私達は本物の夫婦になったんだ……
お互いが愛し合って、慈しみあって……
将来の話も、たくさんした。
子供は何人ほしいとか、落ち着いたら佐和山城に帰ること……
そしてまた私達は、一つに溶け合って眠りについた……
その数日後だった